アメリカの商業不動産投資ビジネスにデベロッパーが絡んでくるのは、器づくりと換金の時だけです。日本のように、商業不動産の証券化をデベロッパーが音頭をとって何から何まで行うことは、まずありえません。デベロッパーに欠けているのが、マネーマネジメント能力だということがよく認識されているからです。証券会社(アメリカでは投資銀行)l日米のデベロッパーの違いが顕著なように、商業不動産投資ビジネスで証券会社が果たす役割も大きく違います。日本で証券会社が関与するのは株か債券の売買か引き受け程度ですが、アメリカでは証券会社こそが商業不動産市場の主役を担っているのです。その違いは、資本市場へのアクセスを必要としているかどうかに尽きます。前述したように、アメリカでも商業不動産投資における資金調達の主役は、伝統的に銀行や生保を中心とする間接金融でした。しかし、一九八三年にオリンピア.アンド・ヨーク社が、ニューヨークにあるオフィスビルを担保にして九億七○○○万ドルという巨額の資金をノンリコース型の手法で資本市場から調達して以降、商業不動産の証券化を利用した資金調達はメジャーな存在となりました。
アメリカの商業不動産投資ビジネス
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