商業不動産投資市場は、プロジェクトファイナンスも含めて投資銀行がマーケットメークの主役を担うようになり、担保物件もショッピングセンター、工業団地、ホテル、カジノと多様化しました。発行市場もアメリカ国内だけでなくユーロ市場での発行が実現し、次第に発行される不動産証券に格付けが付与されるなど、市場の裾野も広がってきました。いずれも投資銀行が仕掛けた市場拡大策が成功したのです。従来、投資銀行は商業不動産に特化したビジネスを経験してきませんでしたが、資本市場での経験、知識を生かして、積極的に証券化商品の開発、引き受け、販売を大がかりに行い、国内外の投資家に対するマーケティングを繰り返し行いました。従来の銀行・生保が独占してきた市場を、クレジット・クランチ(貸し渋り)を機に資本市場に直接アクセスできる仕組みをあみだして脚光を浴びたのです。いまでは、投資銀行なしにアメリカの商業不動産投資を語ることはできないほど、その役割は大きくなり、さらなるマーケットの拡大にも日々トライするなど彼らの独壇場といってもいいでしょう。まさに市場原理をかたくなに追究するアメリカ特有の金融ビジネスの一つとして、商業不動産投資ビジネスを位置づける理由がここにあるのです。
商業不動産投資市場
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