生命保険会社銀行は全体の四割以上、生保は二割のシェアを占める巨大な機関投資家です。両者ともに、伝統的に商業不動産ローン投資という形で商業不動産投資市場の下支えをしてきました。しかし、同時に商業不動産投資は銀行・生保にとって失敗の歴史でもあります。特に一九九○年からのアメリカの不動産不況期に、多くの銀行が不良債権を抱え、ローンのリストラやバルクセールによって相当のロスを出したことは、まだ記憶に新しいところです。アメリカの商業不動産市場は、一九八○年代を通してきわめて好調に推移しましたが、特に生保を中心にした貸し出し競争の末、八○年代後半には大きな不況を経験しています。この間に生保各社は、リターンの高い保険商品を次々と開発し、多額の資金を高利回りで運用する必要に迫られました。一方の銀行や貯蓄金融機関も、規制緩和や税制改革の影響で積極的に商業不動産ローンに傾倒していきました。一般にアメリカの商業不動産相場の下落傾向は、市場が相当過熱していた八六年頃にはその兆候が現れていたといわれ、誰の目にも明らかに不況が感じられるようになったのが九○年初頭、そして三年間の不況期を経て九四年を底に回復に向かったと認識されています。
生命保険会社銀行
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